<老人性白内障> | |||||||||||||||||||
Q. A. |
老人性白内障とはどんな病気ですか? 人の眼は、よくカメラにたとえられます。レンズが濁った古いカメラで撮った写真は、ボーっとした写真になります。レンズが不透明であるために、光がカメラ内部で拡散してしまい、フィルムに焦点が結ばれないからです。 そのカメラのレンズに相当する働きをするのが水晶体です。働きとして、レンズとして光を集める働きとピントを合わせる機能があります。この機能も年齢とともに低下し、近くの物が見えにくくなります。この状態を老視(老眼)といいます。水晶体のもう一つの大きな特徴は、透明な組織で光を透過し、眼底の網膜に光を集め、外界の物体の像を結ぶ働きです。透明なはずの水晶体が濁ってくると光が眼底(がんてい)に入る前に散乱されて、網膜に像を結ぶ働きが弱くなり、かすんで見えるようになります。この水晶体の濁った状態を白内障といいます。 |
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水晶体が濁ってくると眼底に光が入りにくくなります。 | |||||||||||||||||||
Q. A. |
老人性白内障になると、どんな症状が現れてきますか? @かすんで見える
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Q. A. |
老人性白内障の原因は何ですか? 水晶体が濁る原因には、糖尿病、アトピー性皮膚炎などの全身病や緑内障などの他の眼疾患、放射線、薬の副作用、遺伝などがありますが、50歳代以降の健康者にも起こります。 水晶体は蛋白質33%、水66%、ミネラル1%から構成されていますが、この透明な蛋白質は老化に加え、外界からの誘発因子(紫外線など)により、蛋白分子が大きくなり、水に溶ける性質を失って濁ってくるのです。また蛋白質の中のアミノ酸の一部は光によって分解され、水晶体が黄色に着色されてきます。水晶体の中にあるビタミンCやグルタチオンなどの物質も減少し、ミネラルでは、カリウムの減少、ナトリウム、カルシウムの増加があり、水晶体の濁りの原因となります。 |
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Q. A. |
老人性白内障の治療にはどんな方法がありますか? 老人性白内障は、平均寿命の延長・老人人口の増加に伴い、今後ますます増えてゆく眼疾患の一つです。白内障治療薬は現在数種類ありますが、それらはすべて白内障の進行を抑える薬であって、水晶体の濁りをとる薬ではありません。いくら点眼しても白内障が治るわけではありませんが、病気の進行を遅くすることはできます。 通常は、混濁が進行して視力が低下し、日常生活に支障をきたすようになると水晶体を摘出します。水晶体を取り除いた後は、眼鏡をかけるか、コンタクトレンズを装用するか、または、眼内レンズ(人工水晶体)を挿入することにより、視力を回復することも可能です。 白内障の手術をする時期については、『その人が不便だと感じたときが手術を受ける時期』と考えて問題ありません。眼内レンズ挿入手術は、現在年間50万人もの人が手術を受けている、安全な手術です。 |
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白内障手術にかかる費用についてはこちらを参照してください | |||||||||||||||||||
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